PCの検索画面のイメージ

このページのまとめ

  • ネット規制があるため、Googleなど海外発のネットサービスを使うのは難しい
  • Baidu(百度)やSogou(搜狗搜索)など独自の検索エンジンが高いシェアを獲得
  • シェア1位のBaiduは、マップやQ&A、ニュースなど、幅広いサービスを提供
  • シェア2位のBingは、貴重な海外発の検索エンジンとして重宝されている
  • Haosou(360搜索)はウイルス対策ソフト会社発で安全性を売りにしている

中国ではBaidu(百度)やSogou(搜狗搜索)など、独自の検索エンジンが使われています。このコラムでは、サービスのシェア率や特徴について解説しているのでチェックしてみましょう。

また、本コラムを提供するレバレジーズキャリア中国では、日本人の方の、中国での就職・転職活動を無料でサポートしています。スムーズな就職・転職を叶えたい方、希望の条件に合った就職・転職をしたい方は、ぜひご相談ください。


中国の転職市場に詳しいアドバイザーが
あなたの中国就職・転職をサポートします!

海外経験がない方も全面バックアップ!無料で相談を申し込む

中国の検索エンジン|市場シェアとサービスの特徴

世界で最も使われている検索エンジンは「Google」です。世界シェア率は約9割で、日本でも圧倒的な人気を誇っています。

一方、中国では「Baidu(百度)」や「Haosou(360捜索)」といった、独自の検索エンジンが高いシェアを獲得しています。

これは「グレートファイアウォール(金盾)」というネット規制によって、海外のネットワークサービスに接続するのが難しくなっているからです。
中国ではGoogleやYahoo、YouTube、Twitterなどのメジャーなサービスが利用しづらいため、代わりとなる類似のサービスが発展してきました。LINEと似た機能を持つ「WeChat」や、Twitterに似た「Weibo」などがその例です。検索エンジンも同じく、Googleの代わりとなるサービスが高いシェアを獲得しています。

ここでは、実際に中国で使われている主な検索エンジンについて、具体的なシェア率とサービスの特徴について紹介します。

中国で使われている主な検索エンジンとシェア率(2022年4月~2023年3月)

以下が、中国で使われている主な検索エンジンとシェア率のまとめです。

Baidu(百度)

  • シェア率:1位(66.24%)
  • デスクトップシェア率:1位(40.44%)
  • モバイルシェア率:1位(84.07%)
  • 長年シェア1位
  • 地図、ニュース、Q&Aなど幅広いサービスを提供

Bing

  • シェア率:2位(11.92%)
  • デスクトップシェア率:2位(25.34%)
  • モバイルシェア率:4位(2.54%)
  • 米マイクロソフト社が提供
  • 中国では貴重な海外発の検索エンジン

Sogou(搜狗搜索)

  • シェア率:3位(9.57%)
  • デスクトップシェア率:3位(20.83%)
  • モバイルシェア率:7位(1.81%)
  • WeChatを提供するテンセントの子会社
  • WeChatユーザーがよく利用する

Haosou(360搜索)

  • シェア率:4位(4.06%)
  • デスクトップシェア率:4位(6.67%)
  • モバイルシェア率:5位(2.28%)
  • 大手ウイルス対策ソフトを提供する会社の検索エンジン
  • 安全性の高さが売り

Google

  • シェア率:5位(3.48%)
  • デスクトップシェア率:5位(5.8%)
  • モバイルシェア率:6位(1.87%)
  • 全世界で圧倒的なシェア
  • 規制があるため中国からアクセスするのは難しい

※モバイルシェアの2位は「Shenma神马(3.7%)」、3位は「YANDEX(3.52%)」

上記をみると、中国の検索エンジン市場では、Baidu(百度)が高いシェアを占めていることが伺えます。

これは他国におけるGoogleのシェア率とも似ており、Baiduは中国におけるGoogle検索のような立ち位置にあるサービスだといえるでしょう。

また、デバイスによってシェア率が大きく異なるのも特徴です。デスクトップ検索に強い「Haosou(360搜索)」や、モバイルに特化した「Shenma(神马)」など、デバイスごとに特化した検索エンジンも存在しています。

参照元
statcounter GlobalStats「Mobile Search Engine Market Share China

中国で人気の検索エンジン5選を紹介

ここでは中国で人気の検索エンジンについて、それぞれ概要を解説します。

Baidu(百度)

Baidu(百度)は中国最大規模の検索エンジンです。「百度」は企業名であり、サービス名でもあります。2001年にサービスを開始してから徐々に人気を集め、長年中国の検索エンジン市場でトップシェアを占めてきました。

Baiduは検索エンジンのほかにも、地図機能やウェブ百科事典、Q&Aサービス、動画プラットフォームなど、細分化された幅広いサービスを展開しています。そのため、Googleと同じようにマップや画像で検索できるだけでなく、より幅広いサービスにアクセスできるようになっています。

Bing

Bingはマイクロソフト社が提供する検索エンジンです。GoogleやYahooなど海外のネットワークサービスに制限がかけられているなか、Bingは中国からでも利用できる海外の大手検索エンジンとして重宝されています。2019年1月に一時接続できなくなりましたが、現在は利用可能です。

なお、海外発の検索エンジンとはいえ、他の中国検索エンジンと同様、情報のアクセスには制限が設けられています。

Sogou(搜狗搜索)

Sogou(搜狗搜索)は、中国の大手SNS「WeChat」を生み出した「Tencent(テンセント)」と戦略的に提携してきた検索エンジンです。2021年には、Tencentに買収され完全子会社になりました。

Sogouは、WeChatのデフォルトの検索エンジンに設定されています。Sogouを使えば、WeChat内の最新情報にアクセスできるため、WeChatユーザーはSogouをよく使っています。また、Webページ上のQRコードを読み込むと、自動的にアプリに飛ぶという仕組みもあります。

◆関連記事
WeChat(微信)とは? 基本機能や使い方、企業の活用方法について解説

Haosou(360搜索)

Haosouは、2012年にサービスを開始し急成長してきた検索エンジンです。モバイルではあまり利用されておらず、PCでのシェアが高くなっています。

Haosouは、中国の大手ウイルス対策ソフトを提供する会社によって運営されているサービスです。そのため、「ウイルスに感染しにくい安全な検索エンジン」としてブランディングを行い、シェアを拡大してきました。

実際、中国では気軽に使うならBaidu、企業で安全に使うならHaosouという使い分けがされています。また、情報セキュリティに敏感な都市圏の富裕層・中間層にもHaosouは人気です。

Shenma(神马)

Shenmaは、今後モバイル検索が主流になることを見越し、モバイル専門でサービスを展開する検索エンジンです。中国のECサイト大手「アリババ」とモバイルブラウザ「UC優視」が連携し、2014年からサービスを提供しています。

Shenmaの特徴は、PCよりも画面の小さいモバイル端末でも便利に利用できるようさまざまな工夫がされているところにあります。検索エンジンとアプリストアが組み合わさったような仕組みになっており、ショッピングやマップ、ニュースなどのサービスを、ほかのアプリを開かなくても操作できるようになっています。

◆関連記事
Weiboの使い方は? アカウント作成、投稿の見方など基本知識を解説!

中国への移住・就職を考えている方は、レバレジーズの転職サービスにぜひご相談ください!

Leverages Career Chinaでは、中国で働くことを考えている方と日本人人材を求めている企業のマッチングをサポートしています。

中国語初心者から上級者まで、幅広いレベルの求人を取り扱っているほか、中国での就労に詳しいプロのアドバイザーが応募書類の書き方から面接対策、入職後のアフターフォローまでしっかりと対応。

サービスはすべて無料で利用可能となっておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

中国の転職市場に詳しいアドバイザーが
あなたの中国就職・転職をサポートします!

海外経験がない方も全面バックアップ! 無料で相談を申し込む