上海の風景画像

このページのまとめ

  • 上海を移住先に選ぶ日本人は多く、実際4万人ほどの日本人が暮らしている
  • 上海には日本人向けの学校や店舗、住居があるため移住後の生活に困りにくいのがメリット
  • 上海では大気汚染や治安の悪化が問題視されており、移住の際は入念な対策が必須

近年では海外での生活にポジティブな印象をもつ人が増えており、海外移住を検討する人も増加傾向にあります。その中でも上海は日本人に人気の都市の1つです。このコラムでは、上海移住の方法やかかる費用、メリットなどについて解説します。移住をするにあたって、現地での仕事の見つけ方についても解説するので、将来的に上海で生活することを考えている方は参考にしてみてください。

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上海を移住先に選んだ日本人は約4万人!

中国政府から国家中心都市に指定されているほど発展している上海市の人口は2,400万人以上。住んでいる外国人の数も多く、外務省の統計によると2020年時点における上海市内の在留邦人数は、39,801人にも及びます。

なお、同資料の「海外在留邦人数推計推移」によると、海外移住をする人はほぼ毎年増加していることから、今後も上海へ移り住む日本人は増えることが予測できます。日本から近い国である中国の中でも、国の発展を先導する上海に魅力を感じて移住を考える人が多くいるようです。

上海移住にかかる費用

経済・文化・政治などすべての面で発展を見せる上海への移住は魅力的ですが、おおよそ20万円以上の費用がかかります。上海移住にかかる費用の内訳は以下のとおりです。参考程度にチェックしてみてください。

費用
飛行機代(往路)34,000円~
ビザ発給にかかる費用約13,000~20,000円
荷物の輸送費用(国際スピード郵便30kgまで)~26,500円
生活費(1ヶ月)約200,000円

参照:日本航空中国ビザ申請センター日本郵便

上記費用の項目は最低限必要なものであり、金額についても利用する航空会社やビザの種類、荷物の量によっても大きく変わります。さらに、万が一の事態に備えて保険へ加入するのであれば、数万円~数十万円の費用が必要です。

仕事が決まっていない状態で上海移住する人は、3ヶ月程度の生活費を用意しておくと安心。上海は中国の中でも家賃が高めに設定されている地域のため、あらかじめ相場を把握しておきましょう。上海の家賃相場や人気エリアについては「上海で日本人におすすめの賃貸は?住宅事情やよくあるトラブルについても」で詳しく解説しています。

上海移住のメリット

ここでは上海を移住先に選ぶメリットについて解説します。日本との関係性が深い中国を身近に感じる人も多いはず。海外の中でも上海は日本人が自然と馴染みやすい国とも言われています。移住そのものや移住先に迷っている方は、以下のメリットを参考にしてみてください。

日本人が多く住むため孤独を感じにくい

先述のとおり、上海には多くの日本人が住んでいるため、現地で日本人の知り合いができることもあるでしょう。困った際に頼れる日本人がいれば、1人でいるよりも不安はぐっと減るはずです。上海には日本人向けのマンションや日系スーパーも多く、移住後の環境変化によるストレスを減らせるというメリットもあります。

日本に近いため一時帰国しやすい

日本と近い上海は、一時帰国のハードルが低めであるのもメリットです。上海は、東京から飛行機で4時間ほどあれば到着できるほど近い国。短期間での帰国も叶えられます。加えて、日本との時差は1時間と少なめなので、行き来をしても生活リズムが崩れにくいのも大きなメリットです。

日本人の口に合った食事が多い

中華料理は日本でも口にする機会が多く、食事の壁を感じにくいでしょう。口に合わない食事を重ねることは大きなストレスになりかねないため、現地の食事が好みに合うかどうかは重要なポイント。上海料理・広東料理・北京料理・四川料理など、地域ごとに異なる種類の中華料理を楽しめるのは上海移住の醍醐味です。

日本人学校があり子育てがしやすい

上海の虹橋エリアと浦東エリアには日本人学校があり、子どもを連れての移住も安心です。子どもを日本人学校に通わせている家族は学校の近くに住んでいることが多いため、家族で移住する場合は虹橋・浦東エリアを居住地として選ぶと生活がしやすいでしょう。

歴史ある観光スポットが楽しめる

南京路や外灘(バンド)をはじめとする歴史あるスポットの観光が楽しめるのも上海移住のメリット。上海環球金融中心(上海ワールド・フィナンシャル・センター)や金茂大廈(ジンマオタワー)では、“魔都”とも呼ばれる上海の近代的な夜景も楽しめます。浦東新区にある、上海ディズニーリゾートは居住者・観光客問わず人気のスポットです。

上海移住のデメリット

上海移住を考えるにあたって、デメリットを把握しておくことも大切です。単なる憧れのみで移住を決めると、ストレスになりかねないのはもちろん、ときには危険に巻き込まれてしまうことも。以下で解説する日本との違いをよく理解したうえで判断するようにしましょう。

治安は日本のほうが良い

経済平和研究所の発表によると、2021年における中国の世界平和度指数は100位。対して、日本は12位であり、比較をすると日本のほうが圧倒的に安全な国であることが分かります。治安の良い環境での生活に慣れている日本人は危機感が薄いこともあり、トラブルに巻き込まれがち。在上海日本国総領事館が在留邦人向けに安全対策マニュアルを出しているほどであり、全く他人事ではありません。上海移住を考える際は、直面し得るリスクも頭に入れておきましょう。

文化や慣習の違いに馴染めない人もいる

上海で生活をした日本人の中には、文化や慣習の違いに馴染めない人もいるようです。日本人は礼儀正しく、マナーを重んじる国民性として知られていますが、国が変われば当然国民性も変わります。世界トップの人口を誇る中国では、「伝えたいことは言わないと伝わらない」「大きな声で存在をアピールしないと説得力がなくなる」と考える人が多い傾向にあります。思っていることをストレートに言われたり、大きな声で話されたりすることに慣れない日本人はそのギャップに戸惑うこともあるでしょう。日本と中国の考え方の違いについては「中国人の仕事に対する考え方の違いとは?中国の求人の探し方も解説」でも触れています。

大気汚染が取り沙汰されている環境

中国では「粒子状物質(PM10・PM2.5)」を原因とする大気汚染が度々発生し、健康被害が指摘されています。日本では、PM2.5の濃度が70μg/m2を超える値が外出抑制の目安とされていますが、中国では70μg/m2は「良」と判断されるほど。在上海日本国総領事館「中国における大気汚染に関する注意喚起」を参考にしつつ、日頃から対策が欠かせません。

日本での仕事よりも給与が下がる可能性がある

職種や就く役職にもよりますが、日本で働いていたときよりも収入が減ってしまう可能性があります。上海市人力資源和社会保障局によると2020年の上海の平均年収は124,056元であり、日本円に換算すると約210万円です(1人民元=17円で算出)。対して、国税庁の統計による、日本全体の平均年収は377万円。上海は中国の中でも比較的高給な地域ではありますが、あくまで中国国内の水準であることを理解しておきましょう。上海の給与事情については「上海の平均年収は?最低賃金や手取り額についても解説」でも詳しく紹介しています。

上海移住の際に必要な手続きは?

上海移住は行ったら終わりではなく、行うべき手続きが複数あります。移住前に行う手続きもあるので注意が必要です。上海への移住予定日に間に合わない…ということがないよう、必要書類などは余裕を持って揃えておくようにしましょう。

ビザの発給

移住を視野に入れて上海に入国する際はビザが必須です。ビザの申請に必要な書類を集めるところから実際にビザを受けとるまでには1ヶ月ほどかかると言われているので、移住予定日から逆算して手続きを行いましょう。

上海移住の際に発給すべきビザの種類

上海移住の際に主に使われるのは、就労ビザ(Zビザ)あるいは永住ビザ(Dビザ)です。永住ビザについては、中华人民共和国司法部「中华人民共和国外国人永久居留管理条例」を見ても分かるとおり、功績・投資額・中国での勤続歴や年収などが適用条件に定められており、ハードルが高め。永住ビザの条件を満たすのが難しいと感じた人は、就労ビザでの入国を検討しましょう。とはいえ、Zビザの発給にも審査があります。「中国の就労ビザの申請方法とは?種類や必要書類についても解説!」も参考にしたうえで、どちらを選択するのか決めましょう。

国民年金・健康保険の脱退手続き

上海移住をする場合は、国民年金への加入義務はなくなるため、必要に応じて脱退手続きを行います。ただし、脱退をすると海外居住期間は年金額に反映されなくなるので注意しましょう。海外居住者に関しては任意加入が可能なので、老後の生活へ備えたいという方は異動手続きを行い、支払いを継続します。

国民健康保険に関しては、住民票の異動手続きが終わり次第、脱退の手続きを行いましょう。手続きを行わないと、保険料を支払い続けることになってしまいます。

居住手続き

ビザの種類に関わらず、あくまでもビザは“入国”のために必要なものであり、居住の際は別途手続きが必要です。入国後、30日以内に居住地の公安局に申請を行いましょう。手続きを行わない場合は、中华人民共和国外国人入境出境管理法および中华人民共和国外国人入境出境管理法实施细则に違反すると見なされ、罰金・罰則の対象となります(参考:来华签证简介)。

上海移住する際に気をつけておくべきこと

中国は日本で一般的に利用している検索エンジンが使用できなかったり、設備の質が低かったりするため、何も知らないで移住をすると戸惑う可能性があります。以下で、上海に移住するにあたってあらかじめ知っておくべきことを解説するので、渡航の前に準備しておきましょう。

受診は自由診療になる

上海では当然日本の健康保険証は使えず、外国人向けの病院では基本的に自由診療として扱われます。そのため、何も知らないで病院にかかると高額な医療費が請求されることもあるので注意しましょう。上海での就労先が決まっている人は、2011年に「在中国境内就业的外国人参加社会保险暂行办法(中国で働く外国人が社会保険に加入するための暫定措置)」が施行されたことにより、社会保険への加入が義務付けられているので手続きを行います。社会保険の加入対象外の人は個人で加入できる医療保険の手続きをしておくと安心です。

偽札や詐欺に遭わないように注意

先述のとおり、治安に懸念がある上海では偽札や詐欺の被害も多々発生しています。少しでもリスクを減らすため、現地では電子決済サービスを使用するのがおすすめです。実際、中国は電子決済が広く普及している国であり、現金を持ち歩く人はあまりいません。上海移住の際は、中国でシェア率の高い電子決済サービス「Alipay(支付宝/アリペイ)」や「WeChat Pay(微信支付)」をあらかじめインストールしておくようにしましょう。

利用できる検索エンジンやアプリが限られる

日本で多くの人に利用されているGoogleやyahoo!といった検索エンジンは、上海では利用できません。また、メッセージアプリLINEも同様です。中国では検索エンジンに「Baidu」、メッセージアプリに「WeChat(微信)」を使うのが一般的なので、移住前にインストールしておくことはもちろん、日本の知人に連絡先を知らせておくようにもしましょう。

住宅の設備不良が日常茶飯事

細部にこだわり質の高いサービスを提供する日本とは異なり、中国では設備不良があることも多々。特に、住宅では水漏れやつまり、備え付けの家具の故障など当然のようにトラブルが起こると言われています。日本ではつい他人事に感じてしまいがちですが、上海に移住した際にはトラブルが起こった時の連絡先をあらかじめ決めておくと安心です。

上海移住したら仕事はどうすれば良い?

上海で生活をする上で決めなくてはならないのが就労先。上海で仕事をする方法には、あらかじめ日本で就職先を決める方法と現地で求人に応募する方法の2つがあります。行きあたりばったりの移住にならないよう、あらかじめ仕事の見つけ方は決めておきましょう。

日本で就職活動をする

上海支店を展開している日本企業に就職後、異動が叶えられれば、あらかじめ就労先を決めた状態で入国できるので安心感が高いでしょう。就労先が決まっていれば就労ビザで入国ができます。駐在員として期間限定で派遣される方法と、上海支店に常駐する人材として派遣される方法があるため、希望によって就職先を決めましょう。なお、競争率が高いポジションであり、異動できないこともあり得ます。すぐに上海に移住できるとは限らないという点には注意が必要です。

上海現地で就職活動をする

上海現地で就職活動をする方法もあります。現地採用であれば、日本企業から派遣される必要がないため、比較的ハードルは低め。就職先や業種も自由に選べます。上海現地に知り合いがいる場合は、知人から就職先を紹介してもらうのも良いでしょう。

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