このページのまとめ
- 上海の幼稚園には、「日系」「インター系」「ローカル」の3種類がある
- 上海では幼稚園の種類によって日本語や英語、中国語などやりとりの言語が異なる
- 上海で幼稚園を選ぶ際は、「言語」「文化」「費用」に注目すると候補を絞りやすい
上海で子育てをするうえで欠かせないのが幼稚園選び。とはいえ、日本とは言語も文化も異なる土地で、どのように幼稚園を選べば良いか分からないという人も多いでしょう。このコラムでは、上海の幼稚園の種類はもちろん、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。また、幼稚園の選び方や費用についても解説するので、子どもの預け先について検討している方は参考にしてみてください。
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上海の幼稚園の種類
上海の幼稚園と言っても、その種類は3つあり、それぞれ特色・メリットが異なります。「日系幼稚園」「インターナショナルスクール」「ローカルスクール」について以下で詳しく解説するので、上海での子どもの預け先を検討している方は、まずは幼稚園の種類について理解しておきましょう。
日系幼稚園
日系幼稚園とは、日本語で教育が行われる幼稚園です。中国人保育士がいる場合もありますが、日本人保育士であることがほとんど。保育士の国籍に関わらず、園内でのやりとりは日本語で行われます。また、園児についても大半が日本人です。
日系幼稚園のメリット
カリキュラムが日本の幼稚園とほとんど同じであるため、上海にいながら日本の教育が受けられるのがメリット。礼儀や習慣など日本の文化に則った教育が行われます。やり取りが日本語で行われ、園児も日本人であることが多いため、保護者や子ども本人が中国語をまだ習得できていない状態でもやりとりに困ることがありません。
日本のカリキュラムに沿って、日本語での教育が行われるため、日本人学校への進学を予定している場合や、将来的に帰国を視野に入れている場合は日系保育園へ預けるのがおすすめです。
日系幼稚園のデメリット
日本さながらの教育を受けられるのが日系幼稚園へ通うメリットですが、一方で中国語が身につかないというデメリットがあります。将来的に帰国を考えていたとしても、それまで生活をするのは上海です。日本語さえ話せれば幼稚園でのやり取りに不便はないものの、日常生活で戸惑ってしまうことも。
日系幼稚園の中には中国語の教育を実施している園もあるため、多少の中国語も学ばせたいという場合は教育内容をよくチェックしておきましょう。
インターナショナルスクール
インターナショナルスクールとは、アジア圏や欧米圏などさまざまな国籍の園児が集まる国際幼稚園です。「インター系幼稚園」とも呼ばれます。園児同様、保育士の国籍もさまざまで、やり取りは基本的に英語や中国語で行われます。
インターナショナルスクールのメリット
国際幼稚園では、さまざまな国籍の子どもとの交流の機会を作れるのがメリットです。また、自己教育力を育む教育法「モンテッソーリ教育」を取り入れている幼稚園も多いのが特徴。カリキュラムや特色は園によって大きく異なりますが、園や友達とのやり取りを通じて外国語の学習に興味を持ったり、実際に話せるようになったりする子どもも多いようです。他国へ移り住む予定がある場合や、グローバルな視点を育みたいという場合は、インターナショナルスクールが向いているでしょう。
インターナショナルスクールのデメリット
インターナショナルスクールでのやり取りは基本的に英語や中国語で行われるため、日本語に触れる機会が圧倒的に減ってしまうのがデメリット。両親が家庭で日本語を教える方法もありますが、1つの国の言語を堪能に扱えるようになるまで教え込むのはなかなか大変なもの。また、言語同様、日本の文化や習慣も身につきにくくなるため、日本での生活を考える場合は日系幼稚園のほうがおすすめです。
ローカルスクール
ローカルスクールは、中国人を対象として設立された幼稚園を指します。とはいえ、外国人児童を受け入れているローカルスクールもあるので、その場合は日本人でも通うことが可能です。保育士は中国人である場合がほとんどで、園児も大半が中国人のため、やり取りは中国語で行われます。
ローカルスクールのメリット
ローカルスクールでは、中国語でやり取りが行われ、当然カリキュラムも中国で一般的な教育が実施されるため、上海で生活するために知っておくべきマナーや習慣が身につきます。
また、中国では子どもの年齢に関わらず教育を重視する傾向があり、“勉強”する機会が多いのもローカルスクールならではのメリットです。
ローカルスクールのデメリット
インター系幼稚園と同様、ローカルスクールでは日本語に触れる機会がほとんどなくなってしまうのがデメリットとして挙げられます。また、保護者・子ども共に中国語が堪能でないと、園や他の園児、その保護者とのやり取りができずに孤立してしまう恐れも。ローカルスクールは、あらかじめ子どもに中国語を教えておく必要があるため、保護者が中国語を十分に扱え、かつ上海(中国)での長期的な生活を考えている人におすすめです。
上海で幼稚園を選ぶ際のポイント
上海にある幼稚園の種類やそれぞれのメリット・デメリットが分かっても、何を基準に選んだら良いか迷う人もいるでしょう。ここでは、上海で幼稚園を選ぶ際に注目すべきポイントを3つ解説します。保護者会や定期面談など親の参加が求められることもあるので、子どもが楽しく通えそうな園、かつ親もスムーズに馴染めそうな園を選択するようにしましょう。
言語
上海の幼稚園を選ぶうえで、まずは「子どもにどの言語を学ばせたいか」を考えます。各幼稚園の種類でも解説したとおり、幼稚園によって主なやり取りに使用する言語が異なります。日本語の習得を優先するようであれば日系幼稚園を、中国語を優先するようであればローカル幼稚園を選択するのがおすすめです。
なお、園内のやり取りで使用する言語以外にも、教育内容として外国語の授業を行っている幼稚園もあるため、カリキュラムも要チェック。子どもにどの言語を習得させたいのか、あらかじめ話し合っておけば候補がある程度絞れます。
文化
言語同様、幼稚園によって学ぶ文化や習慣も異なるため、子どもの将来を考えながら選ぶ必要があります。日系幼稚園では日本の文化が身につくため、帰国後もギャップを感じることなくスムーズに馴染めるでしょう。一方、インターナショナルスクールでは多様性を、ローカルスクールでは中国の文化やマナーが学べます。
小さいときに身についた習慣はなかなか抜けないもの。将来的に子どもができるだけ苦労せずに過ごせるような幼稚園を選んであげましょう。
費用
日本で幼稚園ごとに費用が異なるのと同様、上海でも幼稚園によって費用が大きく変わります。日系幼稚園は、費用の相場感も日本の幼稚園と同程度。インターナショナルスクールは、園にもよりますが外国人を対象にしていて、かつ豊富なカリキュラムを用意しているためか、月に1万元以上かかることもあります。ローカルスクールは、インターナショナルスクールに比べて費用が安め。とはいえ、中国人と外国人で設定されている費用の金額が異なる場合もあるので注意しましょう。具体的な費用の目安は以下のとおりです。
幼稚園の種類 | 費用の目安 |
日系幼稚園 | 5,000~8,000元前後/月 |
インターナショナルスクール | 6,000~12,000元前後/月 |
ローカルスクール | 1,500~5,000元前後/月 |
なお、上記金額は単なる保育料であり、給食費や教材費、スクールバスの利用料は別途かかります。上海では、月ごとの支払いではなく年度始めに1年分の保育料を集金されることも多々あるため、まとまった金額が必要になることを頭に入れておきましょう。
上海の子育て事情
国が違えば当然子育て事情も異なります。日本では、子どもや子連れに対して厳しい目を向けられることもしばしば。一方、上海では子どもにも子連れにも寄り添う慣習があり、「日本よりも子育てがしやすい」と感じる保護者も多いようです。以下で、日本とは異なる子育て事情について詳しく解説します。
幼児期でも教育が重視される
日本では本格的な学習が始まるのは小学校からですが、中国では幼児期でも教育が重視されています。特に上海は教育レベルが高いと知られている土地。幼稚園生であっても母国語以外の言語を学習したり、算数を学んだりします。
街の人が育児に協力的
上海では、子どもを連れて出かけると街の人が手を貸してくれる場面が多々あるそう。ベビーカーの運搬に困っていれば、即座に人がやってきて運ぶのを手伝ってくれたり、電車に乗ろうとした際に率先して広いスペースを確保してくれたりする様子も日常的な光景。
内向的で他人との距離を保つ日本人には日本人なりの良さがありますが、子連れの場合は上海の人のほうが優しく映るようです。
見知らぬ人から口を挟まれることも
他人の子でも関係なく思いやってくれるのが上海の人の優しさですが、中には子育てにまで口を出してしまう人も。「何やっているの!寒そうだから上着を着せなさい!」などと街でいきなりお説教をされることも珍しくなく、親の了承も得ずに勝手に上着を着させてしまうような場面すらあります。
慣れるまでは戸惑ってしまいますが、上海の文化と割り切って上手くやり過ごしましょう。
子どもが多いと注目の的になる
一人っ子政策が実施されていた中国では、複数人の子どもを連れていると注目の的になりがち。
政策遂行の社会的コストや労働者人口の減少などを理由に2016年以降、一人っ子政策は撤廃されていますが、それでも複数人、特に3人以上の子どもを連れていると好奇の目で見られることが多いそう。どこへ行っても注目を集めてしまうことに動きづらさを感じる日本人も多いようです。
送り迎えが必要なため高学年でも手が離せない
日本では小学校高学年にもなれば子どもが1人で行動することも増え、保護者の負担がかなり減りますが上海ではそうではありません。上海は日本に比べて治安が良くないため、学校や習い事への送り迎えは必須。子どもが犯罪に巻き込まれることもあり、過保護くらいがちょうど良いとされています。子どもの安全が何よりではあるものの、なかなか手が離せず大変な一面もあるようです。
阿姨(アーイー)が子育てを手伝うことも
中国では、阿姨(アーイー)というお手伝いさんが家庭にいることが多く、ベビーシッターとして親の代わりに子育てを担うことも。上海に保育園が少ない理由は、幼稚園に入園できる年齢まで、この“アイさん”が面倒を見てくれることが多いためです。上海で子育てをする際は、遠慮なくアイさんの力を借りましょう。
上海では子どもの有無や人数に関わらず、保護者は働き続けることを選択するのが一般的。子どもを幼稚園に預けて就職を考えている方は、レバレジーズの転職サービスにぜひご相談ください!
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