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このページのまとめ

  • 通訳になるのに必須の資格はない
  • 語学力や専門知識、会話力などが求められる仕事なので、通訳になるにはスクールで通訳養成コースを修了するのが主なルート
  • 中国語の通訳ガイドとして働く場合は「全国通訳案内士」の国家資格が必須
  • 通訳は、会議通訳やビジネス通訳、放送通訳などさまざまなカテゴリがある
  • 希望する職種に対応するコースがあるスクールを選ぶことが重要

中国語の通訳を目指している方に向け、資格や必要なスキルについて解説します。コラムを読んで、中国語の通訳になる方法をチェックしましょう。

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通訳者になるのに必須の資格はない

通訳者になるのに必須の資格はありません。実力さえあれば誰でも通訳者を名乗ることができます。

ただし、通訳者として働くには、高い語学力だけでなく会話力や専門用語に関する知識など、幅広い特殊スキルが必要です。そのため、大学や専門学校などで通訳の育成コースを修了した人が多くいます。実績が重視される業界なので、新卒で通訳者として働くのは難しいのが現状です。また、資格は必要ない仕事ですが、自分のスキルを把握するために「中国語検定」などの語学試験を受けておくのも良いでしょう。

中国語通訳の専門資格は1種類が存在します。「全国通訳案内士」です。通訳案内士は、通訳ガイド(外国人観光客に付き添い、外国語を用いて日本を案内する仕事)をするのに必須の資格となっています。語学系資格では唯一の国家資格です。

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通訳の資格「全国通訳案内士」とは?

全国通訳案内士は、国土交通省が認定する国家資格です。通訳ガイドになるには必須の資格なので、通訳ガイドになりたい人は取得を目指しましょう。

全国通訳案内士の試験概要

試験の言語は10種類あります。英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語、タイ語です。試験科目は以下の5つ。

【全国通訳案内士の試験区分(全てマークシート方式)】

  • 外国語(10言語から選択)
  • 日本地理
  • 日本歴史
  • 産業・経済・政治・文化などの一般常識
  • 通訳案内の実務

観光ガイドの試験なので、外国語以外にも幅広い知識が求められます。5科目それぞれの合格基準点をクリアする必要があるので、バランスよく勉強しなければなりません。筆記試験に合格した場合のみ、口述試験に進むことができます。

全国通訳案内士試験の難易度

全国通訳案内士試験は比較的難しい試験といえます。合格率は例年10%前後です。

ほかの中国語系資格と比べても、難易度は高いといえます。難易度は「中国語検定」の準1級以上、「HSK」の6級より高難易度に該当します。

なお、全国通訳案内士試験は、試験の一部を免除できます。中国語の場合、以下のいずれかを満たせば免除が可能です。

【外国語(中国語)の免除要件】

  • HSK(漢語水平考試)6級180点以上
  • 中国語検定1級合格
  • 台湾中国語検定 華語検定(TOCFL)Level6精通級(C2)合格

全国通訳案内士試験の受験地・受験資格

全国通訳案内士試験は年に1回実施されます。

筆記試験は、年齢や国籍にかかわらず誰でも受験可能です。口述試験は、筆記試験の合格者もしくは免除者が受験できます。

筆記試験の会場は、札幌市、仙台市、東京近郊、名古屋市、大阪近郊、広島市、福岡市、沖縄県です。

参照元
日本政府観光局(JNTO)「2024年度全国通訳案内士試験

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通訳と翻訳の違い

通訳者を目指す人は、通訳と翻訳の違いについて把握しておきましょう。違いを比較することで通訳という仕事の特徴について具体的に確認できます。

通訳

通訳は、話されている言語をリアルタイムに訳し、ほかの言語に言い換えて口頭で伝える仕事です。会議やテレビの生中継など、即時的に訳す必要がある場面で活躍します。

通訳は、辞書や翻訳ツールを使う時間はないので、聞いた言葉をすぐに訳す瞬発力や柔軟性が必要です。また、口調など、話の内容以外の要素も汲み取って相手に伝える必要があります。通訳は正確性が求められる仕事ですが、即座に完璧な翻訳ができないこともあるので、情報の一部を省略して伝えることもあります。

翻訳

翻訳は、書かれた文章をほかの言葉に書き換えて伝える仕事です。書類、小説、映画など、文書や映像を訳す場面で必要とされます。

翻訳は、精度が求められる作業です。訳した内容は文書や映像として残ってしまうため、高品質な翻訳をしなければなりません。文書のジャンルやシチュエーションに合わせた最適な翻訳が求められます。翻訳作業には時間をかけられるので、辞書やツールを使って作業できます。

翻訳家には、文化や歴史、専門用語など、幅広い分野への深い理解が必要です。たとえば、小説を訳す際に時代背景を理解していないと、作品の魅力が損なわれてしまうでしょう。

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通訳の種類

通訳には「同時通訳」「逐次通訳」「ウィスパリング通訳」の3種類があり、場面によって使い分けられています。

同時通訳

同時通訳は、話の内容をほぼ同時に訳して伝える仕事です。大規模な会議や講演会、学会などで活躍します。同時通訳は高い集中力が必要なので長時間1人で訳すのは困難です。長時間になる場合は複数名で交代しながら対応することもあります。

逐次通訳

逐次通訳は、話し手が一通り話し終えてからまとめてほかの言語に訳す方法です。インタビューや講演会でよく用いられます。話し手と通訳が交互に話すので時間はかかりますが、聞き逃しについて確認しながら訳せるので正確性の高い通訳ができます。

ウィスパリング通訳

ウィスパリング通訳は、聞き手の横に待機し、話の内容を訳してささやくように伝える仕事です。会話を邪魔することがないので少人数の会議などで用いられます。

通訳の職種

通訳の仕事は、活躍する場面ごとに細かく分けることができます。具体的には以下のような職種があります。

  • 会議通訳
  • ビジネス通訳
  • 放送通訳
  • エンターテインメント通訳
  • エスコート通訳
  • プライベート通訳
  • 通訳ガイド
  • コミュニティー通訳
  • 医療通訳
  • 裁判所通訳

求められる語彙や知識は分野ごとに異なります。

通訳者になるには

通訳者になるには、大学や大学院、通訳養成スクールなどの通訳養成コースを修了するルートが一般的です。会議通訳やビジネス通訳など、希望する職種に対応するコースがある学校を選びましょう。また、コースの修了後にキャリアサポート・就職支援を行っているかどうかも、学校選びのポイントです。

通訳者は資格が必要ない仕事なので、独学でも目指すことは可能です。ただし、特殊なスキルが求められる仕事でもあるので、通訳者を目指す場合は専門のスクールに通うのが効率的なルートといえます。

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通訳者に必要なスキル

通訳者として働くには以下のようなスキルが必要です。

語学力

通訳者として働くなら、語学力が必須です。外国語だけでなく、日本語で適切な言い回しをしなければならないので、日本語と外国語のどちらも高レベルのスキルが求められます。また、医療や政治など、専門分野についての語彙も必要とされます。

専門分野の知識

専門性の高い通訳をする場合、適切に訳すには、その分野に対する幅広い知識が求められます。語学力だけでなく、専門分野の知識も身につけておきましょう。

理解力・表現力

通訳は、話している内容を正確に把握する理解力が必要です。その国特有の独特な言い回しについても理解し、意味を正確に捉えなければなりません。また、理解した内容を適切に言い換える表現力も重要となります。

コミュニケーションスキル

通訳は、人と人をつなぐ橋渡し役です。そのため、コミュニケーションスキルも求められます。相手の立場や関係性を理解したうえで、状況に応じた適切な表現をする必要があります。マナーや常識、身だしなみについての知識も必要です。

人前で話せる冷静さ

通訳は人前で話す仕事です。会議や講演会など、大勢の人が注目する中で通訳する働き方もあります。人前でも冷静に働ける人が適しているでしょう。

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