このページのまとめ

  • 中国語を話せる日本人はまだ少ないため、就職では高い評価を得られることが多い
  • 就職の際に中国語スキルを証明できる検定には「中検」「HSK」「TECC」などがある
  • 中国語を活かせる仕事は「接客業」「営業」「全国通訳案内士」「通訳・翻訳者」など
  • 中国語スキルを活かしたい人は、中国の求人を扱う就職エージェントの活用がおすすめ

中国語が話せるもしくは中国語を学ぼうとしている人の中には「就職で活かしたい」と考える人も多いでしょう。外国語の習得を考えた際に、世界共通言語である英語を学ぼうとする人が多いと思いますが、中国語のほうが需要が高いという噂もあります。この記事では需要が高いと言われる理由や就職で必要な中国語レベル、中国語が活かせる仕事について詳しく解説するので、中国語を活かして働きたいという方は参考にしてみてください。

中国語が堪能だと就職に有利?

中国語のみならず、母国語以外の外国語が話せる人材は高い評価をしてもらえる可能性が高め。特に中国語は近年需要が増していると言われている言語のため、就職ではより有利に働くでしょう。財務省の貿易統計を見ても分かるとおりアジアの中で日本と最も貿易取引が多いのは中国であり、その分中国語を話せる人材を求めている会社も数多くあります。

中国語が就職に有利だと言われる3つの理由

中国語が就職に有利に働くのは、日本との貿易取引がアジア圏で最も多いからという理由だけではありません。中国語を話せることが評価される3つの主な理由を以下で詳しく解説します。

中国語話者は世界で最も多い

英語は世界共通言語と言われていますが、文部科学省のデータによると世界で使用している人口が最も多いのは中国語です。中国は人口が世界で最も多い国であり、その分中国語を使用する人は多くなります。中国語を話せれば、それだけ多くの人とコミュニケーションがとれるということ。使用されている地域は英語と比べると限られてしまうものの、台湾やシンガポールの公用語であるため中国以外の地域の人とのコミュニケーションにも役立ちます。

中国語を話せる日本人が少ない

高まる中国語需要に対して、中国語を話せる日本人人材が不足しているため、入社前に習得しておけば就職で有利に働きます。

中国語話者は多いものの中国の人口の多さに起因する部分も大きく、日本人で中国語を勉強している人はまだ少なめ。義務教育のカリキュラムに英語は組み込まれていますが、中国語は自ら学ぼうとしないと触れる機会がなかなかありません。中国語を習得していることによって、自己研鑽に積極的な姿勢もアピールできるでしょう。

中国経済が発展してアメリカとシフトする可能性もある

今後予測される中国市場の拡大に伴って、中国語の需要がさらに高まることで就職市場でもより重宝されるようになるでしょう。世界のGDPランキングは、アメリカが1位、2位が中国ですが、2050年には中国が1位になるという予測があります。1978年以降、中国経済は急成長し続けており、2010年にはGDPが日本を抜いて世界2位にまでなりました。今後も続くであろう中国の成長に備えて中国語を習得しておけば、世界最大規模の市場に貢献できるスキルの高い人材と見なされるはずです。

就職に活かせる中国語に関する検定

就職で中国語を活かしたいと考える際は、検定を取得してスキルの証明ができる状態にしておくのが理想です。ただ単に「中国語が得意です」と伝えただけでは、レベル感が伝わらず魅力に感じてもらえないこともあります。以下で中国語スキルの証明に役立つ検定について解説するので、希望する職業にふさわしいと思ったものを受検してみましょう。

中国語検定

“中検”と呼ばれる中国語検定は、日本中国語検定協会が実施している検定です。準4級~1級があり、準1級と1級に関しては二次試験として面接も行われます。1級に合格すると中国語・日本語の通訳や翻訳ができるレベルであることが証明可能。日本中国語検定協会による各級のレベルと合格率については以下のとおりです。(※1級以外の合格率は令和3年6月実施の第103回一次試験の結果です)

認定基準合格率
準4級中国語を学ぶ上での準備が完成。基本的な単語の発音および意味が分かる。日常挨拶語の中国語訳が可能。79.5%
4級中国語の基礎知識を習得。簡単な中国語を聞き取ること・話すことができる。57.7%
3級基本的な文章の読み書きができ、中国語での簡単な日常会話ができる。43.5%
2級やや複雑な中国語の文章を読んで、中国語で文章を書ける。中国語での日常会話ができる。24.2%
準1級社会生活をおくれるレベルの中国語スキルがあり、簡単な通訳ができる。15.3%
1級新聞や雑誌の通訳ができる程度の高度な読解力・表現力があり、会議や会談など複雑な内容の通訳もできる。7.2%(※令和2年11月に実施された第101回一次試験の結果)

中国語検定は日本語で出題されるため、中国語能力だけではなく日本語能力も必要とされます。将来、中国語・日本語の通訳・翻訳能力を活かして就職したいという方には中国語検定の受検がおすすめです。

HSK(漢語水平考試)

HSKは、中国政府教育部が主催をしている中国語検定です。中国政府公認の検定であり、世界中で公的証明として活用することができます。筆記試験と口頭試験に分かれているため、必要に応じて受検する試験を選択できるのが特徴です。筆記試験の級については1級~6級があり、6級が最もレベルの高い級となっています。口頭試験の級は、初級・中級・高級の3つのレベルがあり、高級は中国語で自分の意見を流暢に表現できるレベルであることが証明可能。HSK各級のレベルについては以下のとおりです。(合格率は非公開)

【筆記試験】

試験の程度
1級簡単な中国語の単語やフレーズを理解しており、使用できる。
2級中国語で簡単な日常会話ができる。
3級社会生活をおくる上で基本的なコミュニケーションがとれる。中国旅行も対応できるレベル。
4級中国語を使ったあらゆる話題の会話が可能で、中国現地の人と流暢にコミュニケーションをとれる。
5級中国語の新聞・雑誌・テレビ・映画などを理解できる。中国語でのスピーチも可能。
6級中国語を聞いたり書いたりすることがスムーズにでき、自分の意見も流暢に表現可能。

【口頭試験】

試験の程度
初級中国語で基本的な日常会話ができる。
中級中国現地の人と流暢に会話できる。
高級中国語を使いこなすことができ、流暢に自分の意見も述べられる。

中国語で出題され中国語で解答をするHSKは、中国語の運用能力を問われます。日本語・中国語間の翻訳能力は問われないため、中国現地で活躍をしたいという方におすすめです。また、自身の中国語レベルを示す世界的な公的証明がほしいという方もHSKを受検しましょう。

TECC(中国語コミュニケーション能力検定)

TECCは、中国語コミュニケーション協会が主催している検定です。その名のとおり、中国語でのコミュニケーション能力に重きをおいた検定で、日常会話やビジネスシーンでの会話を軸にした実践的な内容が出題されます。リスニングとリーディングの出題がありますが、問題文は日本語。1000点満点のスコア方式であるため、TOEICのように1種類の試験が実施されます。TECC各スコアの定義は以下のとおりです。

総合スコア定義
0~249挨拶ができ、日常生活で使われる単語が聞いて分かるレベル。
250~399相手が配慮してくれれば会話が可能。基本的な確認や自分の意思が伝えられる。
400~549買い物・旅行など限定的なシーンではコミュニケーションができる。
550~699日常会話に加え、ビジネス上でのコミュニケーションもとれる。600点以上であれば、日本国内の中国関連事業での就職が可能。
700~899日常生活において不自由なく中国語が扱え、ビジネス上での交渉もできる。海外赴任が可能なレベル。
900~1000あらゆるシーンで不自由なく中国語が使え、微妙なニュアンスの理解・伝達も可能。専門家レベル。

専門的な知識ではなく、実際に使われる中国語を軸にした検定であり、TECCで中国語レベルを測る日系企業も多々あります。なお、B‐TECCという初心者向けのコミュニケーション能力検定も実施されているので、これから中国語の習得を目指したいという人でも取り組みやすいでしょう。

TOCFL(華語文能力測験)

TOCFLは、台湾の国歌中国語能力試験推進委員会が実施する、台湾華語能力を測る試験です。中国語には「簡体字」「繁体字」の2種類の字体があり、簡体字は中国全土、繁体字は台湾やマカオなど限られた地域で使用されています。中検やHSK、TECCは簡体字で構成されますが、TOCFLは繁体字で構成されるため、台湾華語の能力を証明することが可能です。

TOCFLはBandA~Cの3つのレベルに分かれており、選択したレベルでの獲得点数により聴解問題・読解問題それぞれのLevelが決まります。たとえば、BandBを選択して聴解問題50点、読解問題70点だった場合「聴解問題Level3・読解問題Level4」と表される仕組み。TOCFLのそれぞれのBandごとのレベルや合格点は以下のとおりです。

【BandA】

問題の種類判断レベル合格点
聴解問題Level1(入門級)相手が配慮してくれる状況であれば単語を理解できる。41点以上
聴解問題Level2(基礎級)相手が配慮してくれる状況であれば、話の内容が分かる。60点以上
読解問題Level1(入門級)視覚的補助があったり、繰り返し読める状況であれば単語や短い文章の理解が可能。42点以上
読解問題Level2(基礎級)日常生活やビジネスでよく使われる語彙かつ短い文章であれば理解できる。60点以上

【BandB】

問題の種類判断レベル合格点
聴解問題Level3(進階級)はっきりした発音、かつ標準的な発音をする相手となら、日常会話を理解できる。46点以上
聴解問題Level4(高階級)一定の長さがある会話でも理解可能。専門的な討論も理解できる。61点以上
読解問題Level3(進階級)直接的に表現された簡単な文章かつ自身と関係する内容の文章であれば理解可能。48点以上
読解問題Level4(高階級)内容によって速度は異なるものの、自身と関係の浅い文章でもおおよそ理解できる。64点以上

【BandC】:

問題の種類判断レベル合格点
聴解問題Level5(流利級)複雑なテーマであったり、造語が含まれていたりしてもおおかた理解できる。50点以上
聴解問題Level6(精通級)あまり使われない表現や専門用語が話されていても聞き取れる。60点以上
読解問題Level5(流利級)文章を繰り返し読める環境であれば、複雑なテーマの文章であっても細部まで理解可能。52点以上
読解問題Level6(精通級)抽象的であったり、口語化されたりしているものなど、ほぼすべての文章を理解できる。69点以上

すでに台湾華語を習得している人はもちろん、台湾で中国語を使って活躍したいと考える人や、台湾の大学へ進学した上で就職を考えるような人はTOCFLを受験すると良いでしょう。

就職に有利になるレベルは何級から?

就職先や業務内容によっても求められるレベルは異なりますが、就職活動でアピールするのであれば最低でも日常会話レベルは必要です。中国語検定では3級以上、HSKでは2級以上を取得しておく必要があります。交渉・商談を行うような仕事に就きたいのであれば、中国語検定で準1級以上、HSKなら5級以上を取得しておくのが無難です。

中国語を活かせる仕事【初級レベル】

中国語が流暢に話せなくても、接客をメインとした仕事であればこなせるでしょう。具体的な職業は以下のとおりです。

飲食店や販売店のスタッフ

中国を話す顧客を対象に注文を受けたり、商品説明をしたりする程度であれば、日常会話レベルの中国語を習得していれば対応可能です。飲食店のほか免税店など、中国語を話す顧客が多いショップでも中国語を話せる人材が求められます。

観光案内所や宿泊施設のスタッフ

観光案内所で道を教えたり、宿泊施設でのフロントなども可能です。日本を旅行先として選ぶ中国人は非常に多く、日本政府観光局によると平成31年度では850万人を超える人が観光に訪れています。同じく中国語を公用語とする台湾からの旅行客を合わせると、その数は1,000万人を超えるほど。訪日客が多く利用する施設では、中国語を話せる人材が不可欠です。

航空会社のスタッフ

観光案内所や宿泊施設と同じく、航空会社も訪日客の対応が必要になる場所。CAはもちろん、グランドスタッフも中国語を求められるシーンが多々あります。空港内のおすすめの店舗や公共交通機関の場所など、フライトの案内以外の質問に対応することもあるため、日常会話レベル以上の中国語スキルが必要です。

中国語を活かせる仕事【中級レベル】

中検準1級程度、HSK5級程度の中国語スキルがあれば、接客以外の仕事もこなすことができるでしょう。主な就職先は以下のとおりです。

エンジニアやプログラマー

エンジニアやプログラマーなど専門性が高く、中国国内で不足している技術を補える人材は現地で重宝されるでしょう。また、日本国内であっても、中国のシステムに関連する企業であれば中国語スキルが求められます。

貿易事務

中国語でビジネスレベルの読み書きができる人は、輸出入の管理や手配などを担当する貿易事務に就くことができます。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると日本と中国の貿易取引は総額3,000億ドル(日本円で約30兆円)以上。日本が貿易取引を行う上で、中国語の読み書きができる人材は欠かせません。

営業やバイヤー

中国に向けてセールスを行う営業や中国製品の買付けを行うバイヤーも中国語スキルが活かせる就職先です。高品質で安全な日本製品は中国での需要が高く、また仕入れコストを大幅に削減できる中国製品は日本での需要が高くなっています。それぞれの取引を担う営業やバイヤーは、ビジネス上のコミュニケーションだけでなく、中国語でのプレゼンテーションや交渉も行えるレベルが必要です。

中国語を活かせる仕事【上級レベル】

各検定の最上級に合格できるようなレベルになると、翻訳者・通訳者としての活躍ができるようになります。日中関係の架け橋になる人材として、高く評価されるでしょう。具体的な職業は以下のとおりです。

コールセンタースタッフ

中国語を日本語に、もしくは日本語を中国語に通訳できるスキルがあれば、コールセンターのスタッフも務まります。相手の顔が見えない状態で外国語を使ったコミュニケーションは難しいもの。話した内容を記録する場合は、中国語を書く能力も必要です。

全国通訳案内士

中国語スキルに加え、国家資格を取得すれば、“全国通訳案内士”として活躍することができます。取得すると観光ガイドとして働ける全国通訳案内士は、日本政府観光局によると合格率が5~10%程度と難易度の高い資格ですが、中国語検定1級もしくはHSK6級(180点以上)を獲得していれば筆記試験が免除されるため、取り組みやすくなるでしょう。

教師

検定の最上級を取得できるレベルになると、教師を選択することも可能です。中国語の授業は中国人講師が担当するイメージを持たれがちですが、日本人には日本人が教えたほうが分かりやすいとも言われています。正しい日本語の知識があれば、日本語を学びたい中国人を対象に授業をする選択もできます。

中国語を活かせる就職先を探すときのポイント

中国語を活かして働ける就職先は多々ありますが、まずは中国語を活かす対象や希望の働き方を定めてから仕事を探しましょう。

対象や仕事内容を考える

中国語を話す相手の対応をするのか、日本人を対象として中国語を活かすのかによって就職先は大きく変わるため、まずはどちらにするのか考えましょう。また、中国語の読み書き・会話どちらをメインにして仕事をしたいのかも決めます。

自身の希望する働き方の軸を定める

中国語を活かせる仕事は国内外にあり、正社員やパートなど雇用形態もさまざまです。中国語を活かせる就職先を探す前に、日本で働きたいのか、それとも中国やシンガポールなど海外で働きたいのかを決め、雇用形態についても考えておきましょう。

中国語を活かせる就職先の見つけ方

中国語を活かした働き方には複数の選択肢があり、それぞれ就職活動の方法も異なります。ここでは、中国語を活かして活躍する方法について解説するので、国内外どちらで働くのか定まっている人はもちろん、まだ迷っている人も参考にしてみてください。

業務で中国語を使う日本の企業に就職する

中国との貿易をメインに行っている企業や通訳を行っている企業など、中国との関わりが深い業務を行っている日本の企業に就職をすれば、中国語を活かして働けます。業務内容によってはビジネスレベル以上の語学力が必要とされますが、日本にいながら中国語スキルを存分に活かしたいという方にはおすすめです。

中国支社がある企業に就職して駐在員を目指す

日本の企業に所属しつつ中国現地でも活躍したいという方は、中国に支社を構えていて駐在員を派遣している会社に就職するのがおすすめです。駐在員は競争率の高いポジションであり、高いスキルを必要とされますが、駐在が叶えば日本で働くよりも高い給与がもらえると言われています。

外務省によると中国に進出している日系企業は令和2年時点で3万3,000社以上あり、派遣されている日本人も多くいます。

中国の駐在員を目指したいという方は、中国駐在について詳しく解説している「中国駐在員の生活とは?メリット・デメリットや必要な準備を解説」もチェックしてみてください。

中国現地の採用に応募して就職する

中国で働きたいと考える方は、現地採用の求人に応募する方法もあります。現地採用の場合、赴任手当が受け取れる駐在員よりも給与が低くなりがちですが、期間や職種の制限がないため自由度高く働けるのがメリットです。

中国の現地採用の実情について知りたい方は「中国の現地採用は給与が低い?必要なスキルや働くメリットも解説!」もチェックしてみてください。

中国の求人に特化した就職エージェントを利用する

中国語を活かして働きたいという方は、中国の求人を専門的に扱っている就職・転職エージェントの活用がおすすめです。就職エージェントでは、応募者の適性を加味した求人を紹介してもらえるため、ミスマッチが起こりにくくなります。また、面接のサポートも実施しているので、中国語のスキルを就職活動で効果的にアピールすることが可能。中国語を生かした理想の働き方が決まっている方はもちろん、まだ具体的に決まっていない方もカウンセリングを通して進みたい道が見えてくるかもしれません。

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