ノートや付箋を使って中国語を勉強するイメージ

このページのまとめ

  • 「HSK(漢語水平考試)」は、中国政府公認の国際基準の資格
  • 中国留学をしたり中国で働いたりしたい人はHSKの取得がおすすめ
  • 「中国語検定(中検)」は、日本基準の中国語の試験
  • 中検は訳す能力が求められるので、日本企業で中国語を使って働きたい人におすすめ
  • ほかにも「TECC」や「BCT」、「実用中国語技能検定試験」などの資格がある

中国語の資格を取りたいと考えている方に向け、おすすめの中国語資格を7選紹介します。コラムを読んで、どの資格を取るべきかチェックしましょう。

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1.受験者最多の「HSK(漢語水平考試)」

HSK(漢語水平考試)は、中国政府教育部が実施する政府公認の試験です。

中国語を母国語としない人を対象とした試験で、118の国と地域で実施されています。世界的に最も認知されている中国語の資格試験で、受験者数も世界最多です。

筆記試験のレベルは、1級(初級)~6級(上級)までの6段階。1級と2級は選択式の問題で、3級からライティングの問題が出題されます。なお、出題言語や解答はすべて中国語です。実際の生活で使うような、実用性の高い中国語力が求められます。

HSK:中国への留学や中国で就職したい人におすすめ

HSK(漢語水平考試)は、中国政府公認の資格試験なので、中国留学や中国就職をしたい人におすすめです。

中国留学をする場合、HSKの成績提出を求められることがあります。必要なレベルは、文系大学でHSK5級以上、理系大学でHSK4級以上が目安。中国留学を考えるなら、HSKの受験がほぼ必須となります。

また、中国で就職をする場合は、HSKが就労ビザの取得に役立つ場合があります。中国の就労ビザの取得条件にはポイント制の評価基準があり、HSKのレベルでポイントが加算されます。

【HSK公式サイト】
HSK「HSK 日本で一番受けられている中国語検定

2.日本国内で知名度が高い「中国語検定」

中国語検定(中検)は、日本中国語検定協会が主催する、日本人学習者を想定した中国語の試験です。日本ではHSKに次いで受験者数が多く、知名度が高い資格試験とされています。

中国語検定では、翻訳能力が求められます。日本人を想定した試験なので、日本人が間違いやすい問題が出題されるのが特徴です。細かい文法や単語の知識が必要とされます。

中国語検定のレベルは、準4級・4級・3級・2級・準1級・1級の6段階。
準4級~2級は筆記とヒアリングが出題され、準1級と1級では面接による会話試験が追加されます。

中国語検定:日本企業で中国語関係の仕事をしたい人におすすめ

中国語検定は日本で知名度の高い資格なので、日本企業で中国語関係の仕事をしたい人におすすめです。また、翻訳する力が求められるので、通訳や翻訳の仕事をしたい人にも適しているでしょう。

中国語検定の準1級・1級は、HSKの6級よりも難しいとされています。HSKの取得後に中国語検定の合格を目指して勉強するのもおすすめです。

【中国語検定・公式サイト】
一般財団法人 日本中国語検定協会「中国語検定試験: 中検

3.コミュニケーション能力を図る「TECC」

TECC(中国語コミュニケーション能力検定)は、中国語コミュニケーション協会が主催する試験です。1000点満点のスコア形式で、そのスコアで中国語のレベルを図ります。オンラインテストなので自宅で受験可能です。問題文は日本語で、解答はマークシート形式で行います。

TECCは、中国語の知識よりも実践的な中国語能力が求められるのが特徴です。簡単な問題から難しい問題まで一つの試験のなかで受験でき、試験後には成績分析もあるので、自分の実力を具体的に把握できます。

TECC:中国語を使った仕事がしたい人におすすめ

コミュニケーション能力を測る「TECC」は、中国と取引のある企業に応募する際にアピール材料とすることができます。TECCを採用している企業では、昇進や海外駐在の選考に用いられるので、高スコアをとれば評価材料になるでしょう。

【TECC・公式サイト】
中国語コミュニケーション協会「TECC(中国語コミュニケーション能力検定)

4.ビジネス向けの「BCT(ビジネス中国語検定試験)」

BCT(ビジネス中国語検定試験)は、ビジネスに関する中国語の運用能力を測る試験です。中国教育部国家漢語国際普及指導グループが主催し、全世界で実施されます。中国語が母国語でない人を対象にした試験で、問題や解答はすべて中国語です。

BCTの試験は、BCT-A(初級)とBCT-B(中上級)の2種類に分かれています。それぞれ300点満点で、獲得したスコアによってレベルが決まる仕組みです。試験内容は「聞く・話す」能力に重点をおいたもので、実際のビジネスシーンで使うような中国語のスキルが求められます。

BCT:仕事で中国語に触れる機会のある人におすすめ

BCTはビジネスシーンに特化した検定試験なので、仕事で中国語に触れる機会のある人におすすめです。

初級レベルであるBCT-Aは、仕事で中国語を扱う機会が増え、勉強をはじめたという人に適しているでしょう。一方、BCT-Bは中上級レベルなので、実際に中国語を使って働いている人が自分の中国語能力をチェックするのに適しているといえます。

【BCT・公式サイト】
日本BCT・YCT事務局「BCT(ビジネス中国語検定試験)の概要

5.文部科学省の認可を受けた「実用中国語技能検定試験」

実用中国語技能検定試験は、文部科学省の認可を受けた検定試験です。主催するのはアジア国際交流奨学財団で、日本の中国語学習者を対象としています。試験は筆記とリスニングがあり、問題は中国語で出題されます。

実用中国語技能検定試験:中国語の実力をチェックするのにおすすめ

実用中国語技能検定試験には、5級・準4級・4級・3級・2級・1級の6段階のレベルがあります。最も初歩的な5級でも、HSKの3級に相当するため、やや難易度が高めです。中国語を学んできた人が実力をチェックするのに適した試験といえるでしょう。

【実用中国語技能検定試験・公式サイト】
一般財団法人 アジア国際交流奨学財団「実用中国語技能検定試験

6.国家資格「全国通訳案内士」

全国通訳案内士は、外国人観光客に付き添って日本を案内し、日本の文化や歴史を通訳して解説する仕事です。全国通訳案内士は日本の中国語系資格では唯一の国家資格で、「全国通訳案内士試験」に合格することで取得できます。

全国通訳案内士試験は、中国語のほかにも、英語やフランス語、韓国語など計10か国語の試験区分があります。試験範囲は、語学力のみならず、地理や歴史、一般常識など多岐にわたります。

国家資格なので難易度は高く、中国語の合格率は例年一桁台です。

全国通訳案内士:観光ガイドや通訳を目指す人におすすめ

全国通訳案内士は、観光ガイドを目指す人はもちろん、通訳者や翻訳家、旅行業界を志望する人にもおすすめです。中国語系資格で唯一の国家資格なので、さまざまな業界で高く評価されています。

また、難易度の高い資格なので、中国語系資格の最終目標とする人も多いです。なお、中国語検定1級合格者・HSK6級180点以上取得者は、外国語試験が免除されます。

【全国通訳案内士試験・公式サイト】
日本政府観光局(JNTO)「全国通訳案内士試験概要

7.台湾の中国語検定「TOCFL(華語文能力測験)」

TOCFL(華語文能力測験)は、台湾で使われている中国語「台湾華語」の公認試験です。国家中国語能力試験推進委員会が主催する試験で、台湾留学や台湾で就職する際の語学力判定で用いられます。HSKの台湾版といえる試験です。

TOCFLでは、ほかの中国語検定で用いる簡体字ではなく、繁体字が使用されます。また、台湾特有の言い回しについても覚えておかなくてはなりません。

試験内容は、リスニング50問・読解50問です。試験時間は60分ずつなので、テンポよく回答する必要があります。

TOCFL:台湾留学をしたい人におすすめ

TOCFLは、台湾留学をしたい人におすすめです。また、台湾旅行が好きな人も、TOCFL合格を目指して勉強すれば、現地でコミュニケーションがしやすくなるでしょう。

【TOCFL・公式サイト】
TOCFL公式サイト「台湾華語(中国語)能力検定試験

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中国語検定とはどのような資格?レベルやHSKとの比較も紹介!

中国語初心者はどの資格を目指すべき?

中国語系資格でメジャーなのは「HSK」と「中国語検定」です。信頼性が高く知名度もあるので、就職にも役立つでしょう。教材や参考書も豊富なので、勉強方法を確立しやすいという利点もあります。中国語初心者はHSKや中検を目標に勉強することをおすすめします。

また、語学力を高めてから、さまざまな試験に挑戦して、中国語力を多方面から高めていくのも手です。

HSKと中検の違いは?

HSKと中検の違いの一つは、求められる語学力の種類にあります。

HSKは中国語の運用能力に重点をおいた試験なので、実際に中国の人とコミュニケーションをする機会のある人におすすめです。中検は文法や単語の基礎知識に重点をおいているので、中国語を基本から学んで正しく使いたい人に適しているでしょう。

また、国際基準か国内基準かという違いもあります。

HSKは国際基準の試験なので、中国企業やグローバル企業で働きたい人にとっては有利な資格といえるでしょう。一方、中検は国内基準の資格なので、国内企業にアピールする材料となります。

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就職に活かせる中国語資格のレベルは?

中国語を使う仕事の場合、HSKは5級以上、中検は2級以上からがアピールできる目安となります。

また、通訳など高い語学力が求められる仕事に就きたい場合は、HSK6級、中検準1級以上あるといいでしょう。全国通訳案内士の資格も取得できれば、有効なアピール材料となります。

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