このページのまとめ
- ベトナムの祭りは大小合わせて約8,000種類ある
- ベトナムでもっとも来場者が多いのは「フン王祭り」
- ベトナムで開催される「ダナン国際花火大会」はアジア最大規模
- ホイアンの「ランタン祭り」はベトナムで有名な祭りの一つ
- 伝統民謡「クアンホ」を楽しめる「リム祭り」も人気
ベトナムは祭りの数が多く、伝統的なものから国際的なものまで様々あるのが特徴です。このコラムではベトナムの祭り事情について詳しく解説。国内外で人気の祭りをご紹介いたします。
町が賑わう時期や祭りの内容を知ることで、ベトナム観光がより楽しくなるでしょう。また、ベトナムで就職してみたいとお考えの方や、これから移住の予定がある方にもおすすめ。休暇時の過ごし方の参考にしてみてください。
ベトナムの祭りは大小合わせて8,000近くある
ベトナムでは年間の祭りの数が非常に多く、文化スポーツ観光省文化局が実施した統計によると、
大小合わせて約8,000種類に及ぶようです。このうち民間の祭りが全体の9割を占めています。そのほかに宗教的な祭りは全体の約7%、歴史的な祭りは全体の約4%という結果です。また、統計の中には外国から導入された祭りも含まれています。
祭りの開催数がもっとも高いのは都市部にあるハノイ市です。ベトナムで行われる祭りの約14%はハノイで開催されています。また、紅河デルタ地方にあるハイズオン省やバクニン省も祭りの開催数が多い場所です。
ベトナムは祭日が多い
ベトナムは祭りと同様に祭日の数がとても多いです。他国と比べて祝日が少ないといわれるベトナムですが、新暦・旧暦を合わせた祭日の数は約50日あります。以下はベトナムの祭日をまとめた一覧表(2021年12月時点)です。
<新暦>
日付 | 祭日 |
1月9日 | ベトナム学生・生徒の日 |
2月3日 | ベトナム共産党創立記念日 |
2月27日 | ベトナムの医師の日 |
3月8日 | 国際女性の日 |
3月26日 | ホーチミン共産青年同盟創立記念日 |
4月7日 | ベトナム献血の日 |
4月14日 | チョールチュナムマイ祭り(~16日まで) |
4月16日 | タイ寺祭り |
4月19日 | ベトナム民族文化の日 |
4月21日 | ベトナム読書の日 |
5月7日 | ディエンビエンフー戦勝記念日 |
5月19日 | ホー・チ・ミン主席生誕記念日 |
6月1日 | 国際児童の日 |
6月21日 | ベトナム記者の日 |
7月27日 | 戦争傷病者・烈士記念日 |
8月10日 | 枯葉剤被害者のための日 |
8月19日 | ベトナム人民公安創設記念日8月革命記念日 |
8月27日 | ベトナム切手の日 |
9月3日 | ベトナム音楽の日 |
10月10日 | 首都ハノイ解放記念日ベトナム弁護士の日 |
10月14日 | ベトナム農民会設立記念日 |
10月20日 | ベトナム女性の日 |
11月18日 | ベトナム民族統一戦線創設記念日 |
11月20日 | ベトナム教師の日 |
11月23日 | ベトナム文化遺産の日 |
12月12日 | ベトナムフォーの日 |
12月22日 | ベトナム人民軍創設記念日 |
12月25日 | クリスマス |
<旧暦>
日付 | 祭日 |
12月12日 | ドンダ祭り |
12月23日 | 吐君節(台所の神様の日) |
1月4日 | バー山の春祭り、リエウドイ祭り |
1月6日 | フオン寺祭り |
1月8日~1月10日 | ダウ寺祭り |
1月10日 | 象競争祭り、富の神様の日 |
1月13日 | リム祭り |
1月15日 | 元宵節 |
1月16日 | コンソン祭り |
3月3日 | 寒食節(餅菓子の日) |
3月4日 | ハイバチュン祭り |
3月6日 | タイフオン寺祭り |
4月15日 | 釈迦誕生日 |
4月23~27日 | スー女神祭り |
5月5日 | 端午節 |
7月15日 | 中元節 |
8月1日 | レ・バン・ズエト墳丘墓祭り |
8月9日 | ドーソン闘牛祭り |
8月15日 | 中秋節 |
8月16日 | オン水神迎え祭り |
8月19日 | キエップバク廟祭り |
10月10日 | 新米節 |
年間の祭りの数から計算すると、ベトナムでは1日あたりおよそ22件もの祭りが開催されていることになります。祭日の多さが祭りの数に影響している可能性もあるでしょう。次項からはベトナムで人気の祭りについて詳しく解説していきます。
ベトナムでもっとも来場者の多い「フン王祭り」
ベトナムで最大規模を誇る祭りは、旧暦3月10日の「フン王の命日(祝日)」に合わせて開催される「フン王祭り」です。フン王祭りは東北部地方のフート省にて行われます。フン王はベトナムの建国に尽くした伝説の人物で、フン王祭りは王の功績を称える文化的な祭りです。政府の関係者なども出席し、来場者数は例年約400万人とベトナム最大級。祭りではフン王を祀る儀式を始め、展覧会やスポーツ・芸術といった各種イベント、打ち上げ花火などが実施されます。
フン王の祭りの日は公的機関がお休み
フン王の命日は祝日なため、公的機関や組織も休暇日となります。この日が祝日に制定されたのは2007年のこと。この決定によりベトナムの祝日は年間9日に増えました。なお、現在のベトナムの祝日数は11日となっています。ベトナムの祝日事情については「ベトナムの祝日の年間日数は?祭日との違いや?周辺各国との比較も紹介」のコラムで詳しく紹介していますので、気になる方はこちらもご一読ください。
ベトナムで来場者数が多いほかの祭りは?
フン王祭り以外に来場者数が多い祭りは、旧暦4月23日から開催されるメコンデルタ地方の「スー女神祭り」が挙げられます。アンザン省チャウドック町にて行われるこの祭りには毎年約250万人が訪れるようです。また、同じメコンデルタ地方のタイニン省では旧暦1月4日に「バー山の春祭り」が開催され、こちらも150万~200万人の来場者数で賑わいます。
そのほか、旧暦1月6日から3月までの「フオン寺祭り」(ハノイ市)、旧暦1月10日~3月までの「イエントゥー祭り」(東北部地方クアンニン省)など、三ヶ月にわたって開催される祭りの総来場者数も200万人ほどにのぼるようです。
アジア最大規模の「ダナン国際花火大会」
ビーチリゾートとして世界から注目を集める南中部沿岸地方ダナン市では、毎年「ダナン国際花火大会」が開催されています(※)。アジア最大規模の花火大会として人気のある祭りです。2008年から始まったこの大会では世界各国のチームが参加し、花火の出来栄えを競い合います。過去の参加国はベトナムのほか、アメリカ、イタリア、フランス、ポーランド、イギリス、スウェーデン、ポルトガル、日本、中国、韓国とさまざま。参加国の数は例年8チーム程度となっています。この大会に合わせて訪れる観光客も多いようです。
祭りの期間中はフードエリアがオープンし、ストリートカーニバルや催し物などによって街全体が賑わいます。始まった当初の開催期間は二日間でしたが、混雑および航空券やホテルの予約状況の緩和を目的に、2017年以降は二ヶ月間にわたって行われるようになりました。これにより観光客の誘致が進み、ベトナムの中でも人気の高いイベントとなっています。
(※)2020年、2021年は新型コロナウイルスの影響により開催中止となりました
世界各国の華やかな花火が見どころ
大会では毎年テーマが設けられ、「規模と質」「音楽とのシンクロ」「デザインのユニークさとテーマ」「演出と色彩の多様性」「印象とエンディング」の5つの観点によって花火の出来を審査します。世界各国の気合の入ったパフォーマンを鑑賞できるのがこの祭りの醍醐味のひとつといえるでしょう。なお、優勝チームには賞金とトロフィーが贈られます。
毎月開催される「ホイアンのランタン祭り」
ベトナム中部に位置する港町・ホイアンの「ランタン祭り」はベトナムで有名な祭りの一つです。この祭りは旧暦14日にの夜に毎月開催されます。町の明かりはランタンのみとなり、幻想的な光景を楽しめるのがこの祭りの見どころ。市街の店舗でも蛍光灯の明かりは消え、店先にカラフルなランタンが灯ります。また、ホイアンはトゥボン川という河口の入り口にあり、祭りの日は日本の灯籠流しのようにランタンを川に浮かべて流すそうです。
ベトナムの旧暦14日は満月に該当する日でもあり、開催日は月によって変動します。満月とランタンの明かりに彩られた町の姿を眺めに、ホイアンには毎月多くの観光客が訪れるているようです。
ホイアンは文化遺産に登録された町
ホイアンはユネスコ世界文化遺産に登録されている人気の観光スポットです。16~17世紀を中心に、かつては他国との経済を結ぶ貿易港として栄えていました。日本を始め、中国、オランダ、ポルトガルといった東洋と西洋をつなぐ拠点であり、ホイアンの建築物には世界各国の文化が融合されています。ランタン祭り以外にも見どころの多い町といえるでしょう。
伝統民謡「クアンホ」を楽しめる「リム祭り」
旧暦の1月13日に行われる北部バクニン省の「リム祭り」もベトナム有数の祭りの一つです。この祭りではベトナム伝統民謡の「クアンホ」を楽しめます。クアンホは男性と女性でそれぞれ4~6名ほどのグループを作り、その中から1~2人ずつ交互に歌い合う民謡です。歌の内容は恋愛にまつわるものが多いのが特徴。クアンホは2010年に無形文化遺産にも登録されています。
祭りの間は屋台などが立ち並び、国内から多くの人が訪れて賑わうようです。リム村はハノイ市から車で往復約2時間程度。時期が合えばベトナム旅行中に足をのばす観光客もいるでしょう。
ベトナムで一番めでたいお祝い「テト(旧正月)」
旧正月の「テト」はベトナムでもっともおめでたいお祝いです。旧正月の大晦日~元旦にかけてはベトナム全体がお祭りムードに包まれます。テトの日付は毎年変動しますが、多くは1~2月です。期間は5日間で、この間は祝日となります。打ち上げ花火が各所で行われたり、バーゲンセールやイベントなどが開催され、華やかな雰囲気を楽しめるでしょう。ただし飲食店を始めほとんどの店舗が休業となります。テトの近辺は交通機関も大変混雑するため、この時期の旅行を考えている方は注意した方が良いでしょう。
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