ベトナムの素晴らしいハロン湾のある風景画像

このページのまとめ

  • ベトナムの祝日の日数は年間11日
  • 祝日は「元旦/テト/フン王命日/ 南部解放記念日/メーデー/建国記念日」の6つ
  • ベトナムには旧暦の祝日があり年によって日付が変動する
  • 休日と祝日が重なった場合は振替休日となるため、年間11日を超える年もある
  • ベトナムの祝日は周辺諸国と比べて日数が少ないのが実情

このコラムではベトナムでの就業を視野に入れている方に向けて、ベトナムの祝日事情を詳しく紹介しています。働くうえで年間の休日の日数は気になるもの。また、海外の就職においては文化や習慣の前知識があると、現地での暮らしがスムーズになります。町の様子やポピュラーな過ごし方を事前に知っておくことで、仕事のリフレッシュとして有効活用できるでしょう。

ベトナムの祝日の日数は年間11日

ベトナムの祝日は1月1日の元旦、旧正月のテト(5日間)、4月のフン王の命日、 南部解放記念日 、5月のメーデー、 9月の建国記念日の年間11日です。詳しくは以下のベトナム祝日一覧表をチェックしていきましょう。

<ベトナム祝日一覧表>

日付祝日名旧暦/新暦
1月1日元旦(新暦正月)新暦
変動テト(旧正月)旧暦12月30日(※1)~1月3日
変動フン王の命日旧暦3月10日
4月30日南部解放記念日新暦
5月1日メーデー新暦
9月2日建国記念日新暦
変動(※2)建国記念日にともなう休日新暦

(※1)うるう年の場合は12月29日
(※2)9月1日か3日のどちらか

旧暦の祝日は日付固定ではなく、年によって変動するのが特徴です。2021年の旧暦の祝日の日付は以下のとおりでした。

  • テト:2月10日~2月14日(振替休日/15日、16日)
  • フン王の命日:4月21日

なお、祝日が土日と重なった場合は日本と同じように振替休日となります。そのため、祝日としての休日が年間11日を超える年もあるでしょう。2021年に関しては振替休日も含めると14日となっています。

ちなみに、ベトナムの祝日は以前は年間10日間でした。2019年に国会常務委員会が祝日を1日追加する改正労働法の草案を発布したことで、2021年以降は建国記念日の前後どちらか1日が祝日となっています。ここからは各祝日の詳細をチェックしていきましょう。

元旦(新暦正月)

ベトナムでも日本と同じく1月1日に新年をお祝いします。とはいえベトナムでは旧暦正月のお祝いがメインなため、初詣のようなイベントは行いません。国内旅行に出かける、親しい人と遊ぶといったように、基本的にはリフレッシュ休暇として過ごすようです。

テト(旧正月)

ベトナムの祝日の中でも特に大切にされているのが旧正月を祝うテト。テトは旧暦の12月30日から始まり、31日の大晦日、新年の1月3日までの5日間を通して休日となります。テトの前は日本の年末と同じように、買い出しや家の飾り付け、お祝いのための準備で賑わうのが通例。テトの間は家族で集まったり親戚を訪問したりしながら、年長者の長寿や子どもの健やかな成長をお祝いします。

テトの間はホーチミンやハノイといった都市部の観光施設や店舗が休業となるため、普段よりも賑わいが落ち着くようです。また、テトの前後はどの交通機関も帰省ラッシュで混み合うため、長距離バスや飛行機などの値段が高騰する傾向があります。

フン王の命日

フン王の命日では建国の礎となった王の功績をたたえ、伝統的なお祭りが開催されます。フン王とはベトナムの初代王の称号のこと。フン王祭りは建国の中心地とされる東北部フート省にあるフン寺にて行われます。ベトナムの祝日の中でもフン王の命日は唯一文化的な意味を持つ記念日。毎年約400万の人で賑わうフン王のお祭りは、ベトナム最大級といわれています。

南部解放記念日

ベトナム戦争の終結を記念した祝日です。1965年11月以降、ベトナムでは分断された南部と北部が統一をめぐり戦争を展開。1975年4月30日に首都であるサイゴンが陥落し、南部政府の無条件降伏の発表を持ってベトナム戦争は終わりを迎えました。この日は南部開放と祖国の統一を祝し、各地で打ち上げ花火やパレードといった催しが行われます。

メーデー

メーデーとは労働者の祭典です。ベトナムに限らず、5月1日は労働者の日として世界各国で認識されている記念日で、べトナムが祝日として制定したのは1946年のこと。この年はハノイ市で労働者2万人が集まる大規模な集会が行われたそうです。以降、毎年5月1日は国民の休日として扱われるようになりました。

建国記念日

フランスと日本の植民地下にあったベトナムは1945年9月2日に「独立宣言」を発表。これにより社会主義国家として東南アジア初となる「ベトナム民主共和国」が誕生しました。建国記念日はベトナムにおける重要度の高い祝日として位置づけられています。

ベトナムの祝日は少ないの?

ベトナムの祝日は周辺諸国と比べて日数が少ないといわれています。日本貿易振興機構(JETRO)の祝祭日データをまとめた一覧表と、日本の祝日一覧を元に比較していきましょう。

<ベトナム周辺諸国の祝祭日の日数(※3)>

国名日数
カンボジア21日
インドネシア16日
タイ20日
ミャンマー25日
マレーシア14日
フィリピン18日
シンガポール11日

(※3)振替休日は除く

<2021年の日本の祝日一覧(※4)>

日付祝日名
2021年1月1日元旦
2021年1月11日成人の日
2021年2月11日建国記念の日
2021年2月23日天皇誕生日
2021年3月20日春分の日
2021年4月29日昭和の日
2021年5月3日憲法記念日
2021年5月4日みどりの日
2021年5月5日こどもの日
2021年7月22日海の日
2021年7月23日スポーツの日
2021年8月8日山の日
2021年9月20日敬老の日
2021年9月23日秋分の日
2021年11月3日文化の日
2021年11月23日勤労感謝の日

(※4)東京オリンピック開催の影響により日付が変動した祝日あり(内閣府Webサイトより)/振替休日は除く

周辺諸国の平均日数は約18日です。ベトナムと同じなのはシンガポールのみ。そのほかの国はベトナムよりも3日以上多いことから、やはり周辺諸国に比べてベトナムは祝日の日数は少ないのが実情です。また、年間16日の祝日がある日本と比較しても、ベトナムの方が少ないとわかります。こういった実情もあり、ベトナムでは多くの労働者が祝日近辺で有給を取得する傾向があるようです。旧正月のテト以外にも、南部解放記念日の4月30日とメーデーの5月1日の周辺で有給を消化し、連休化する人も増えているようです。

ベトナムの祝日と祭日の違いは?

一般的に祝日は「法で制定された公的な休日」、祭日は「宗教的な祭典や文化的な記念日」とされています。祭日は祝日のように休日とは限らないのが大きな違いです。

ベトナムには休日扱いとならないユニークな祭日が多い傾向にあります。各地域で町を上げてお祭りを開催する祭日もあれば、文化的な記念日にちなんだ催し物を行う祭日もあり、種類も規模もさまざまです。祭日に行われるベトナムのお祭りについては「ベトナムで人気の祭りとは?伝統的なお祝いから国際的なイベントまで解説」のコラムで詳しく紹介していますので、気になる方はぜひこちらの記事も合わせてご覧ください。

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