このページのまとめ

  • ベトナムの食事では「丼は持ち上げない」「直箸NG」などのタブーがある
  • テトのタブーは「親族以外の家を訪問しない」「三が日は掃除しない」など
  • ベトナムは公式文書への記入は青インクが常識で、黒インクを使うのはタブー
  • ベトナムでの就職には「無犯罪証明書」が必要

国が変わればタブーも変わります。日本では普通のことでもベトナム人にとっては非常識に感じられることもあるでしょう。このコラムでは「食事」「お祝い事」「提出書類」の3つの文化において、ベトナムでタブーとされる行為を紹介しています。ベトナムで働く予定のある方、働いてみたいと考えている方に役立つ情報をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

ベトナムでの食事におけるタブー

ここではベトナムの食事においてタブーとされる行為を紹介します。とはいえ、ベトナムでは食事マナーに対してそこまで厳しくない傾向にあるようです。タブーとされる行為自体が少なく、知らずにやってしまった場合にも、咎められたり白い目で見られたりすることはあまりないでしょう。その中で気をつけておきたい点を以下にまとめました。

どんぶりは持ち上げない

ベトナム人はスープや麺が入ったどんぶりを持ち上げて食べることはしません。日本では蕎麦やうどんなどの麺類を食べる時に、持ち上げたどんぶりのふちに口につけて汁を飲む方も多いでしょう。しかし、ベトナムでこの行為は非常識と捉えられてしまうことも。ベトナムではどんぶりやお椀はテーブルに置いたまま食べるのが常識です。

麺をすするのはマナー違反

日本では麺類をすすって食べる人も多いですが、ベトナムではずるずると音を立てて食べる行為はマナー違反。ベトナムの国民食といえるフォーを食べる時も、箸とスプーンを使ってすくいながら口に運びます。そのため、ベトナムの食事の席では箸やフォークと一緒にスプーンも準備されていることがほとんどのようです。

取り分け時の直箸はNG

ベトナムの食事は大皿で提供され、その後それぞれ自分のお椀に取り分けていくスタイルが一般的です。会食の席などで取り分ける立場になった場合、口をつけていない箸の反対側を使って取り分けるのがマナーです。友人や家族など気心知れた人以外に対しては、自分の箸で直接料理を取るいわゆる「直箸」は避けましょう。

日本でタブーの「二人箸」はOK

二人箸とは二人の箸で同じ食べ物をつかむ行為のこと。日本ではタブーとなっている「二人箸」ですが、ベトナムでは特にNGとはなっていません。ベトナムでは食べている料理がうまくちぎれない時に、相手から二人箸を頼まれることもあるようです。

ベトナムのテトでやってはいけない3つのタブー

ベトナムには旧正月を祝う「テト」という文化があり、日本でのお正月に該当します。テトはベトナムでもっとも大切なお祝い。テトの期間中は「やってはいけない」とされる3つのタブーが存在します。以下よりチェックしていきましょう。

1.親族以外の家を元旦に訪問する

ベトナムでは元旦に一番最初に訪れた人物が、その家の一年の運勢を左右するとされています。地域によっては年回りの良い人を最初の訪問者として選ぶ風習もあるそうです。また、ベトナム人はテトの間は家族で過ごすのが一般的。元旦にはそれぞれの親族宅を訪問するため、相手宅から招かれていない限り、自ら進んでの訪問は控えましょう。

喪中・病気・怪我などあった人は訪問を控える

ベトナムでは身内に不幸があった人、会社が倒産した人、病気中の人、怪我をした人などは訪問先に不運を呼ぶと考えられており、訪問を避けるのが一般的。親族以外の家はこの限りではないようです。

2.諍いや忌み言葉を使う

テトの間に諍いは禁物です。ベトナムではテトの間にギスギスしたムードになると幸運を逃すとされています。「壊れる」「別れる」などの忌み言葉も避け、明るく朗らかな雰囲気を心がけて過ごします。テトの期間中は子どもを叱る行為も控えるそうです。

3.三が日に掃除をする

ベトナムでは旧正月の三が日は掃除をしません。日本と同様に大晦日に家中の掃除を行い、元旦を迎える風習があります。また、三が日が終わるまでは家の中で出たゴミは外には出さずにおきます。ベトナムでは「財産の神」がホコリの中に潜んでいるという伝承があり、「ゴミを出す=その年の幸運や財運を手放す」と考えられているようです。

ベトナムのテトで知っておくと良い3つのタブー

前項で紹介したタブー以外にもテトのタブーは地域ごと違いがあり、南部は向かうほど風習に対する意識は緩くなるようです。そういった傾向も踏まえ、ここでは知っておくと良いタブーをご紹介します。

1.火・お米・水を貸したり与えたりしない

ベトナムでは火や米や水といった、生活に欠かせないものをテトの間にを誰かに貸すと幸運や財産を逃してしまうとされています。初詣の際、マッチやライターの貸し借りは断られてしまうようなので、忘れないようにしましょう。

2.大金の貸し借りはしない

テトの期間中は大金を人に貸す、大きな支払いをするといった行為は控えるのが一般的。テトの間にお金が出ていくと、その年は支出が多くなると考えられています。金庫やタンスなどからお金を取り出すこと自体を避けたほうが良いとされており、お年玉の準備は大晦日のうちに終わらせておくのが常識なようです。

3.皿や茶碗が割れないように気をつける

ベトナムではテトの間に茶碗や皿が割れることは、人間関係が壊れる予兆と言い伝えられています。とはいえ、割れた場合に必ずしも不運や不吉とされるわけではありません。お皿が割れる音はベトナム語で「phát(ファット)=発(発達、発展)」という意味の言葉に聞こえるため、縁起が良いことだと捉える場合もあるようです。

そのほか、「元旦に白と黒の服(=喪服を連想させる)を着る」「新生児が生まれた家を訪問する」「アヒル肉や犬肉を食べる」といったことをタブーとする地域もあるようです。住む場所によって風習は異なり、どのタブーを重視しているのかも代わってくるため、ベトナムでの住居を決める際にはその土地にどんなしきたりがあるかを調べてみるのも良いでしょう。

ベトナムは公式文書に黒インクを使うのはタブー

日本では公式な提出書類を記入する際に黒インクのボールペンを使用しますが、ベトナムでは青色を使用するのがルールです。ベトナムに進出した日系企業の中では、黒インクで提出した申請書が受理されず、青インクでの再提出を求められた例もあります。こういった過去の事例を踏まえ、現在はベトナム関連の書類に関しては青インクを使用する習慣が定着した日経企業もあるようです。書き直し

を要求されないよう、「ベトナムの書類には青インクのボールペンで記載する」と覚えておきましょう。

参照元:日本貿易振興機構(JETRO):ベトナム「申請・雇用・商談時の留意点」

ベトナムでの就労には「無犯罪証明書」が必要

ベトナムでの就労に際し、「無犯罪証明書(警察証明書)」 の提出が必要です。日本での就職では求められない書類なため、イメージがわかない方もいるでしょう。「無犯罪証明書」とは文字通り過去に犯罪歴がないことを証明するための書類です。日本からベトナムの企業に転職する際は日本の警察で取得しますが、現在ベトナムに住んでいる場合はベトナムで取得する必要があります。

ベトナムでの無犯罪証明書は「司法証明書(司法履歴書)」という名称です。ベトナム語での表記は「Phiếu Lý lịch Tư pháp(フィエウリーリックトゥファップ)」となります。もちろんこの書類も青インクのボールペンで記入しなければなりません。

そのほか、ベトナムで就職する際には必要な書類や手続きは数多くあります。

「ベトナムで働いてみたいけど、ひとりで手続きができるか心配」「煩雑な書類申請をこなせる自信がない」と考えて就職に踏み出せない方も多いでしょう。

そういった方はぜひこの機会に転職エージェントのLeverages Career Vienam(レバレジーズキャリアベトナム)までご相談ください。

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