広州のタワーや橋の夕暮れの様子

このページのまとめ

  • 広州は中国南部地域、珠江デルタの北部に位置する都市
  • 古くから貿易港として発展してきた
  • 四季はあるが温暖な気候で、夏には多くの雨が降る
  • 四季を通して緑や花にあふれており、広州は「花城」とも呼ばれる
  • 「食は広州にあり」といわれるほどグルメが有名
  • 広州塔など現代の観光スポットと、六榕寺など歴史的な観光スポットが混在する

中国・広州市に渡航予定のある方に向け、広州の特徴や魅力、歴史について解説します。コラムを読んで、広州の楽しみ方をチェックしておきましょう。

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中国の広州はどんな都市?

広州(クワンチョウ)は、中国広東省の省都で、華南地域の経済的な中心となっている都市です。広州は、古くから港湾都市として発展してきた歴史を持ちます。今では、珠江の河口に広がる都市圏「珠江デルタ」の貿易センターとしての役割を有しており、北京・上海に次ぐ中国第三の都市として知られています。

広州はどこにある?

広州市は、中国最南端の地域に位置する都市です。香港や深セン、東莞などの大都市で形成される「珠江デルタ」の北部、西江・北江・東江の合流地点に位置しています。面積は約7,434㎢、人口は約1,490万人です。

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広州の気候

日本の沖縄よりも南にある広州は、比較的温暖な都市です。亜熱帯季節風気候に属しており、年間平均気温は約22℃、平均湿度は約75%と高温多湿な気候となっています。

広州の夏は、5月下旬~9月中旬と長く、雨が多いのが特徴です。4~6月は雨季、8~9月には台風シーズンになります。ゲリラ豪雨も多いので、長靴などレイングッズを備えておくと良いでしょう。夏場の最高気温は35℃に達します。一方、冬は12月下旬~2月までと短く、最も寒い1月でも平均気温は13℃程度と比較的温暖です。ただし、あまり冷え込まないとはいえ、暖房器具が設置されていない建物が多いので、コートが必要になることが多いでしょう。旅行するなら、10月~12月の過ごしやすい時期がおすすめです。

広州は年間を通して暖かく、雨が多いため、四季を通じて花や緑にあふれています。そのため、広州は「花城」とも呼ばれます。

広州の歴史

広州は2,800年の長い歴史がある都市です。紀元前2世紀の秦代から海外貿易の中枢として栄えており、清代に行われた「海禁」で海外貿易が制限された際も、広州1港のみが対外開放され「広東貿易」が行われていました。

また、アヘン戦争中の1841年にはイギリス軍に占領され、司令部が置かれるなど、列強侵略の歴史もあります。当時は、列強の支配を受ける清に対し、革命意識が高揚しており、1895年には孫文らが広州で挙兵。失敗に終わったものの、1911年~1912年の辛亥革命のきっかけになりました。1912年には孫文を臨時大総統として中華民国が発足します。その後、中華人民共和国が成立してからも、広州は貿易港として発展を続けてきました。

広州で話されている言葉

広州の地元の人は、基本的に「広州語」を話します。広州語は、普通語とは異なる言語です。広州に渡航する際は、広州語で話しかけられる機会もあるでしょう。ただし、普通語もたいていは通用します。学校教育は普通語で行われるうえ、普通語を話す人が他省から大勢移住してきているからです。

広州の経済

珠江デルタの交易の中心である広州は経済的に発展した都市です。現在は自動車産業が盛んで、日系メーカーも多数進出しています。そのほか、電子部品やサービス業も広州の主要産業です。

広州では、4月と10月に広州交易会(中国輸出入商品交易会)が開かれます。国内外から多くの来客があり、飛行機が混雑しホテル予約も難しくなるので、この時期の渡航は注意が必要です。

広州の治安

広州は治安の良い地域です。経済的な発展に伴い、スリや物乞いが減少。犯罪の取り締まりも強化され、公共の場の安全性は強化されています。

しかし、危険性が低い都市ではあるものの、海外である以上、軽犯罪には注意しましょう。地下鉄や空港、観光地など人が多く集まる場所では、スリや置き引き、詐欺などの被害に遭う可能性があります。貴重品は不用意に持ち歩かず、荷物はファスナー付きのバッグ等に入れて管理すると良いでしょう。また、偽札を掴まされるリスクもあるため、両替は信用できる場所で行うのが無難です。

近代的な都市部は治安が安定していますが、郊外には移民街が多く、治安の不安定なエリアもあります。旧市街や「三元里」の卸売市場周辺は、ひったくりがあったり、偽物が出回っていたりするので注意が必要です。

そのほか、対日感情についても留意しておくと良いでしょう。広州は反日感情が強い地域ではありませんが、なかには日本人に好意的でない人もいます。日中関係に不要に言及したり、日本語で大声で話したりしないほうが無難です。

なお、外務省「海外安全ホームページ」では、広州は「危険度0」に設定されていますが、情勢の変化によって治安が悪化する可能性もあり得ます。心配な人は最新情報を調べておくことをおすすめします。

中国・広州の特徴

広州に旅行するなら、広州ならではの魅力について知っておくと楽しみ方が増えるでしょう。ここでは、広州ならではの特徴について解説します。

「食は広州にあり」といわれるほどグルメが有名

広州市は「食は広州にあり」といわれるほど食にこだわる地域です。多数のレストランがあり、ランクの高い飲食店も多数あります。広州の人は基本的に広東料理を食べますが、四川料理や北京料理といったほかの地域の料理や、日本料理や韓国料理、イタリア料理といった海外の料理が食べられるレストランも少なくありません。

広東料理の特徴は、多彩な食材を用いるところです。海産物・農作物に恵まれた広州は食材も豊富で、そのうえ燕の巣やフカヒレ、ヘビ、センザンコウ、虫など珍しい食材を使った料理もあります。味付けは基本的に薄味。素材の味や食感を活かした調理法を用います。代表的な料理は、フカヒレスープやかに玉などです。

広東料理の特徴的な食文化に「飲茶」が挙げられます。飲茶は、中国茶を飲みながら、焼売や饅頭といった点心(軽食)を食べる文化です。飲茶は早朝から夜中まで行われます。

中国の有名な食べ物については「中国の代表的な食べ物24選!餃子や麻婆豆腐など定番メニューをチェック!」でも紹介しているので、興味のある方はチェックしてみましょう。

伝統的な建物と新しい建物が混在する

伝統的な建物と新しい建物が混在するのも広州の特徴です。歴史ある寺院や西洋文化の影響を受けた建物が現存しており、中国の歴史を感じられます。一方で、600mの高さがある広州タワーを始めとする高層建築物も数多く立地しています。近代的な街並みと伝統的な建物が楽しめる広州では、古代から現代までの広州の変遷が感じられるでしょう。

中国・広州へのアクセス

広州へ行く際に利用する空港はたいてい「広州白雲国際空港」です。広州白雲国際空港には、成田、関西、中部、福岡空港からの便が就航しています。航空会社は、ANA(全日空)、JAL(日本航空)、中国南方航空が運航しており、到着までは直行便で約5時間程度です。なお、航空券の価格は年間であまり変わりません。

広州市内の交通

広州は交通網が整備された都市です。広州市内の移動は基本的にバス、タクシー、地下鉄を使用します。

バス

バスは1000以上の路線が市内中を走っています。料金は基本的に一律2元です。バス停の案内板には時刻表はなく、たいてい5~10分ごとにバスが来ます。バスはすべてのバス停に停まるので、降車ボタンを押す必要はありません。

タクシー

広州はタクシーも多数走っています。初乗り料金は12元で、3kmを過ぎてからは1kmごとに2.6元が加算される仕組みです。中国はモバイル決済が普及していることもあり、運転手が釣り銭を用意していないこともあるので、現金決済する場合は細かいお金を用意しておきましょう。

地下鉄

広州の地下鉄は、きれいで便利な交通手段です。切符は自動発券機で購入できますが、10元札・5元札・1元硬貨しか使えないので注意しましょう。空港から市内中心地までの料金は、およそ7~8元です。また、1日乗車券やICカードがあるので、観光をするには買っておくと良いでしょう。なお、改札には空港と同様に手荷物検査があります。

中国・広州のおすすめ観光スポット11選

ここでは、広州のおすすめ観光地を11選紹介します。歴史を感じられるスポットや、体を動かせるスポットなどさまざまな観光地があるので、興味のある方はチェックしてみましょう。

広州塔

広州塔(広州タワー)は、広州のランドマークともいえる建築物です。高さは600mあり、中国有数の高さを誇ります。地上488mのところにある屋外展望台から見渡す広州の街並みは絶景です。夜にはタワーがライトアップされ、遠くから眺めて楽しむこともできます。

タワーには展示場や店舗、ゲームセンターなどの施設が収容されているほか、アトラクションも設置されています。世界一高いところにある横向き観覧車やフリーフォールが魅力です。

広東省博物館

広東省博物館は、約16万の収蔵品を展示する博物館です。特に古代の書画、陶磁器は中国随一のコレクション数を誇ります。ナガスクジラの骨格や巨大な孔雀石の標本、象牙細工など貴重な贈品が観覧可能です。

広東オペラ博物館

広東オペラ博物館は、「広東オペラ」の公演、研究の展示を行う美術館です。広東オペラは、色鮮やかな衣装で、歌を交えながら劇を進める伝統芸能で、世界文化遺産にも登録されています。また、広東オペラ博物館は、美しい中庭や運河を観光することも可能です。

石室聖心大聖堂

石室聖心大聖堂は、1863年から25年かけて建築された荘厳な大聖堂です。フランスの建築家によってデザインされたゴシック様式の塔が目を引きます。聖堂内部のステンドグラスも魅力的です。

六榕寺

六榕寺は1500年の歴史あるお寺です。建物のほとんどは再建されたものですが、中国の歴史を感じることができます。八角形の屋根が9層連なった「千仏塔(花塔)」が特徴的です。

陳氏書院

陳氏書院は、広東省に多い「陳」姓の人が教育のために造った書院です。中国古代建築の伝統と嶺南建築様式の特色を兼ね備えた19の建物群が、廊下で結ばれ複雑な構造となっています。いたるところに中国の歴史を物語る彫刻が施されており、見て楽しむだけでなく勉強にもなります。

越秀公園

越秀公園は広州最大の都市公園です。広大な敷地には7つの丘と3つの人造湖があり、緑に囲まれた環境で散策や軽い山登りができます。湖ではボート漕ぎも可能です。見どころとしては、広州に伝わる伝説に登場する5匹の羊を形にした「五羊雕像」があげられます。また、博物館などインドア派が楽しめるスポットもあるため、多くの人が楽しめるでしょう。

中山紀念堂

中山紀念堂は、革命家である孫中山(孫文)を記念して建てられた講堂です。孫文の銅像と、八角形の独特な宮殿が特徴的。雄大な外観のとおり、内部もしっかりとした造りになっており、柱のない広々としたロビーは音響学を取り入れた設計によって音がよく響くよう計算されています。記念堂はイベント等に使用されるのが一般的ですが、散策スポットにもぴったりです。

光孝寺

光孝寺は、広州で最も大きく、最も歴史のあるお寺です。1700年もの歴史があるとされており、「広州が存在する前に光孝があった」ということわざも伝わっています。敷地内には、長い歳月を経た樹木が高くそびえ、文化財も多数保存されています。中国の歴史を感じたい人には、もってこいの場所でしょう。

沙面島

沙面島は、かつてイギリスとフランスの租界となった島です。ヨーロッパ風の洋館が多く、その美しい街並みから、新婚写真を取りに来る人が多数訪れます。

長隆野生動物世界

長隆野生動物世界は130万平方メートルの広さを誇る、アジア最大級のテーマパークです。園内は徒歩で見て回れる動物園エリアと、車に乗って回るサファリエリアに分かれています。アニマルショーも不定期に開催されているので、興味がある人は園内掲示板のスケジュールをチェックしておきましょう。

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